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アースデイの歴史[アースデイとは]
 アースデイ(地球の日・4月22日)は、地球のために行動する日です。地球に感謝し、美しい地球を守る意識を共有する日です。1970年から続くアースデイには、大人から子供まで、国境・民族・信条・政党・宗派を越えて多くの市民が参加し、世界184の国と地域、約5000ケ所で行われている、世界最大の環境フェスティバルです。
 私たちは母なる地球の子供です。母を想い行動することに、何の制約もありません。自由に、どこでも、今すぐ、アクションを起こせます。大切なのはやってみること、そして続けること。アースデイは一人ひとり、誰もがリーダーです。


[アースデイの誕生 1970年アメリカ]
 1960年代終わり頃、農薬や殺虫剤などの化学物質の過剰な使用が自然の生態系を破壊することを論証したレイチェル・カーソン著の「沈黙の春」がじわじわと浸透し、ようやく環境問題に人々の関心が集まり始めました。環境問題や、その保護のために力を注ぐ政治家はまだ少ない時代です。その内の一人だったアメリカ・ウィスコンシン州選出のG・ネルソン上院議員は、学生運動・市民運動が盛んなこの時代に、環境のかかえる問題に対して人々に関心をも持ってもらおうと考えました。そこでベトナム反戦運動で盛り上がった「ティーチ・イン」(討論集会)を環境問題に応用できないかと、当時スタンフォード大学学生で全米学生自治会長をしていたデニス・ヘイズ氏に伝えました。このアイデアを受けて、1970年デニスは全米中にアースデイを呼びかけ、コーディネートし、4月22日をアースデイであると宣言しました。

 アースデイ1970は、延べ2000万人以上の人々が何らかの形で、地球への関心を表現する、アメリカ史上最大のイベントとなりました。その行動は、たいへんユニークで多彩なものばかりでした。例えば‥‥
ニューヨーク市では、市長が5番街からすべての車を閉めだし、サンフランシスコでは10万人の人々が「エコロジーフェア」にくり出す。
連邦議会は、議員たちが出身地で環境問題についての討議会に出席できるよう正式に休会に。
3大テレビネットワークが全米各地のイベントを実況中継。公共放送は、一日中アースデイの特別番組を編成。多くの全国紙・地方紙は環境問題を特集。
自動車労連は、スモッグの出ない車を呼び物にパレード。

 このアースデイをきっかけに、環境問題に対して、引き続き人々の関心が払われるようになり、環境保護庁設置や大気浄化法、水質浄化法などさまざまな環境法が整備されたほか、環境問題について消極的な態度をとりつづけてきた議員が選挙に落選し、軍は東南アジアにおける枯れ葉剤の使用を禁止されるなど、アースデイの影響はあらゆるところに及びました。

 銀座で日本で最初の歩行者天国が誕生したのも、このアースデイがきっかけでした。

アースデイの世界ネットワーク http://earthday.net/
アメリカ政府のアースデイ   http://earthday.gov/


アースデイ日本での歩み[日本での歩み 1990〜]

 カリフォルニアから世界中に呼びかけられた1990年のアースデイは、世界141の国・地域で2億人が参加する一大イベントとなり、それぞれの国・地域・個人にとって、これから10年、自分たちのアースデイをつくっていくための希望に満ちたスタートになりました。
 日本でも初めてのこのアースデイでは、全国200ヵ所、1000を越えるグループが参加。3万人が参加した東京・夢の島のフェスティバルをはじめ、日本各地でシンポジウム、コンサート、記念植樹、ごみ拾い、フリーマーケット、手作りハガキや廃食油の石鹸づくりの実演と、自由な発想でバラエティに富んだ楽しいイベントが催されました。その後アースデイは全国各地に定着し、現在に至ります。

アースデイ・ジャパン・ポータルサイト http://earthday.jp/


[新たなる飛躍 2001年〜]
 2001年4月20〜22日、東京では新たに実行委員長にC.W.ニコル氏を迎え、代々木公園と明治神宮、新宿パークタワーを会場に、坂本龍一氏のフリーライブをはじめ、さまざまなイベントが催されました。また全国の会場とつなぎ、初めてインターネット中継されました。開催規模(参加者総数8万人)もインターネットを使った発信も、今までにない21世紀最初のアースデイにふさわしいものでした。その後も東京でのアースデイは、毎年代々木公園をメイン会場に開催され、参加団体数、内容、来場者数も年を重ねるごとに大きくなっており、国内最大の市民ボランティアによる環境フェアとして、すっかり定着しています。

アースデイ東京 http://www.earthday-tokyo.org/


[毎日がアースデイ]
 環境問題は、ある意味では人と地球、人とそれ以外の生物、人と人のコミュニケーション問題とも言えます。それは、家族や友人、大切な人たちとの関係に似ています。そこでは、他者とうまくやっていくための心のありようが問われます。自分本意なだけでは、スムーズなやりとりはできません。

 “エゴからエコへ”。濁りをとって、思いやりをもって調和していくエコへと、私たち一人ひとりの意識が向かい、社会がシフトしていくことが求められていると思います。

 そして、C.W.ニコル氏は実行委員長就任以来、こう言いつづけています。「今が、まさにラストチャンスの時なんだ」と‥‥。アースデイには、代表も規則もありません。アースデイは、民族・国籍・信条・政党・宗派を越えて、誰もが自由にその人の方法で、地球環境を守る意思表示をする、国際連帯行動です。
 
 さっそく今から、自分と地球とそこに住むたくさんのいのちとの対話、アースデイ・アクションを起こしてみませんか。やってみた日、それがあなたのアースデイです。
     
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