約12万人が訪れ、大盛況に終わったアースデイ東京2018から3ヶ月。
あのときはまだ日差しの下でも汗ばむ程度でしたが、最近は酷暑続きですね。
皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
そんな暑さが続く中、アースデイ東京事務局・実行委員は既に2019に向けて動き始めています!
7/19に行われた実行委員会のテーマは
〈『アースデイ東京2019は、何に向かってどのような活動をしていくのか』
を内からの目線と外からの目線で考える〉
内側を良く知っている実行委員の力は必要不可欠。しかしそれと同じくらい、
外からだからこそ見えること・考えつくアイデアも必要。それらが両方合わさったら、
きっと良いものを作れるのではないか!ということで、
今回は一般の方も参加出来る形で実施しました。
内容は、前半に社会課題勉強会として
・プラスチック汚染
・ダイベストメント
・SDGs
について。それぞれの分野で活動されている方の話を聞き、後半はそれらの中
からグループでテーマを選び、アースデイとして取り組みたいこと、こんな風
に取り組んだら面白いのではないか、といった内容でディスカッションしました。
トーク①『プラスチック汚染』
プラスチック汚染については、東京農工大学で水環境保全学研究室(主任 高田秀重)に所属している大垣多恵さんによるマイクロプラスチックの勉強会。
『今日の飲み物はペットボトルですか?』という呼びかけから、日常でどれだけのプラスチックを使用しているかを考えるところから始まり、便利な一方で、そのプラスチックが現在大きな問題を引き起こしている事実に触れていきました。街中でポイ捨てされたプラスチックは、風に飛ばされたり、川をつたって海に流れ出し、このままだと2050年までに、海の中では魚の量よりもプラスチックの量の方が多くなると予想されているそうです。実際のデータに基づいた科学の視点から、自分が普段使っているプラスチックについて考えるきっかけとなりました。
(提供:東京農工大学 水環境保全学研究室)
トーク②『ダイベストメント』
ダイベストメントについては、地球温暖化問題に取り組む国際環境NGO 350.orgの日本支部350.org Japan の代表である「古野真」さんが登壇。
350.orgの活動の1つ「レッツ、ダイベスト!」は、住み良い地球を守るために化石燃料や原子力にお金を流す銀行から預金を引き揚げ「ダイベスト」、「地球にやさしい銀行」へと口座を乗り換えるキャンペーンです。つい先日西日本を襲った様な自然災害は世界中で起きており、その原因の一つが温暖化と言われているため、その流れを食い止める活動として、化石燃料や原子力の開発を後押ししている銀行との取引をやめる=「個人が預金先口座を変える」だけで、計り知れないインパクトになるそうです。海外では、映画俳優や芸能人がキャンペーンに参画する事例も増えており、アイルランドでは今後5年をかけて石炭、石油、天然ガス等全ての化石燃料から100%ダイベストメントすることを強制する法案が可決されるなど、国をあげての取り組みが増えている中で、日本でもいち早くダイベストメントを遂行していく必要があります。
トーク③『SDGs』
SDGsについては、SDGsライターであり、ダイベストメントコミュニケーターの松尾沙織さんが登壇。
日本におけるSDGsの達成率や認知度について共有した後、SDGs達成度世界二位のデンマークで起こっている事例を共有しました。「本」の代わりに「人」を貸し出す「human library」や、10万人が政治に参加するイベント「フォルケムード」、100カ国以上の国から1,000人の若者が集い、SDGsアジェンダのソリューションを生み出すラボ「アンリーシュラボ」など最先端の取り組みが紹介されました。中でも、sonderborg市で始まった市民発環境プロジェクト「zero family project」は、アースデイのミッションとの親和性が高く、2007年から20016年までに、市内の35%の二酸化炭素排出量を減らした実績がある事から学ぶべき事が多い事例でした。
社会問題の現状を知る前半。プレゼン後は参加者から多数の質問があり、会終了後もあちこちで話が盛り上がっているほど。とても活発な時間でした!
後半は今回初めて参加した方からもたくさんの素敵なアイデアが飛び出し、アースデイ東京の面白さが広がる第一歩の会となりました。
「オープンでやるのも、学びがあっていいね。」
そんなことを実感した事務局でした。
今後、アースデイ東京2019を作っていく過程からもたくさんの学び・出会いが生まれる内容を企画していこうと思っています。あなたのアイデアを、一緒にアースデイ東京2019の一部にしていきませんか?
次は9/19のオープンミーティングです。
次回企画もお楽しみに!
*関連記事
SDGs達成度世界2位の国、デンマークに学ぶサステナビリティ(ライター/松尾沙織さん)
https://miraimedia.asahi.com/sdgs2030/unleash/