2日間で12万人を動員する日本最大の環境イベント「アースデイ東京」。その中でもブース出展が最も多いのが「NPO/NGO団体」です。年によっては100以上の応募が集まることも。
今回は、そんなNPO/NGO団体の皆さんにインタビュー。アースデイ東京に連続出展している、国際環境NGO グリーンピース・ジャパン Public Engagement 大舘弘昌さんに「アースデイ東京出展への想い」をお話しいただきました!!
ーー団体の活動内容を教えてください。
グリーンピースは、世界55以上の国と地域に跨って活動していますが、国内だけでは解決が難しい環境問題に対して、そのグローバルネットワークを生かした、さまざまなレベルでの活動が強みです。まだ注目されていない問題に光を当て、現場で起きている環境破壊を止めたり、環境問題解決に向けて政府や企業により積極的な取り組みをしてもらうために、具体的な変化を起こすよう促すことが役割です。
すべてのグリーンピースのキャンペーンには、調査活動が根底にあります。例えば2018年に行なったインドネシアの熱帯雨林を守る活動では、キャンペーンが始まるまでに2年間に及ぶインドネシアと世界中での調査活動がありました。また、調査をもとにレポートを書いたり、政府・企業に提言するだけでなく、世界中の市民と協力して声を上げ、実際の変化に繋げる活動を目的としています。中でも大事にしているのが、環境についての意識を高めたり、グリーンピースのキャンペーンに関心を持っていただくために、いかに人の心に届くかという点です。
そのために近年では、これまで以上にクリエイティブなものづくり・発信に力を入れていて、環境について情報を伝えるだけでなく、いかに市民によるアクションに繋がるかを日々の活動の中で挑戦しています。
ーーアースデイ東京には何年から参加していますか?
2006年頃から参加しています。
ーーアースデイ東京に参加しようと思った理由は何ですか?
アースデイ東京は、環境に取り組んでいる人、環境問題に興味のある人、美味しいランチや音楽とともに休日を楽しみたい人、さまざまな理由であらゆる世代の人たちが集まる場所として、とても貴重なイベントです。
毎回出展者側である僕たちが学ぶことも多く、環境問題に取り組むためのヒントが生まれたり、自分たちのやっていることがどう伝わるか、世の中の”温度を測れる”場であったりします。
ーーアースデイ東京に参加して得られたことを教えてください。
イベントに参加することで具体的な活動に繋がることもあります。例えば、グリーンピースが沖縄の辺野古・高江の問題に関わっている中で、同じように関心のある人たちとの繋がりができました。
そこで生まれたOne Peace Okinawaという企画チームは、一昨年から辺野古・高江について伝えるための沖縄エリアを設けて出展しています。アースデイ東京というタイミングがひとつの目標になって市民の活動を支え、それを促進している素晴らしい例だと思います。
グリーンピースは今年は人が足りないことなどもあり、どうしても沖縄エリアへの出展が叶わなかったのですが、引き続き応援していきたい活動です。アースデイ東京は、新旧さまざまな人たちが環境・社会をテーマに集まるだけでなく、そこから大きなムーブメントを作っていける場としての可能性を秘めていると思います。
ーーアースデイ東京で印象に残っているエピソードやお客さんとの出会いがあれば教えてください。
いつもはSNSなどのオンラインでグリーンピースの活動をフォローしてくれている方々と、リアルな場で会えるのはとっても嬉しいことです。オンラインでのコミュニケーションを発展させていくことは、これからはマストだと思いますが、その分オフラインの繋がりの大切さも増してきているように感じています。また、イベントでの出会いがきっかけで、ボランティアに参加してくれる方も増えてきています。
ーー今年のアースデイ東京では、どのような出展を考えていますか?
プラスチック問題をテーマにしたファッションやアートを通して、海にある問題に触れてもらえる機会にしたいと思っています。
ーーアースデイ東京2019のキャッチコピーは「Everyday Earthday~地球一個分の暮らし~」です。大舘さんが地球一個分の暮らしに向けて心がけていることを教えてください。
グリーンピースで地球規模の環境問題にグローバルな取り組みをしているからこそ、ローカルな活動の重要性を以前よりも強く感じるようになりました。その中で自分の生活も自然と変わってきたように思います。例えばグリーンピースでも取り組んでいる使い捨てプラスチック問題ですが、企業や政府の行動を変えていくことが大事な一方で、マイボトルやマイバッグを持ち歩くなどの誰でもできることが実はとっても大切だったりします。
僕の場合はマイボトルを持ち歩くようになってから、ペットボトルをほとんど買わなくなりました。個人の生活でできることは限られますし、そこを追求しすぎると人によっては辛くなってしまうかもしれません。ただ、本当に豊かなGood Lifeを追求していくためには、サステナブルは大事なキーワードです。楽しいグッドライフは意外に身近なところにあると思っています。
ご協力ありがとうございました!
<国際環境NGO グリーンピース・ジャパン Public Engagement 大舘弘昌さん>
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詳細はこちらから https://www.earthday-tokyo.org/wp_2020/2019/01/07/6832
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「地球一個分の暮らし」参考URL
※事務局スタッフ対談 :
https://www.earthday-tokyo.org/wp_2020/2019/01/31/6942
※一目でわかるエコロジカルフットプリントとは:
https://www.wwf.or.jp/staffblog/upfiles/20150903eco_pdf.pdf
※日本のエコロジカルフットプリント(2017)
https://www.wwf.or.jp/activities/lib/lpr/20180825_lpr_2017jpn.pdf